猫の病気としてもっとも多くあるものの一つが下部尿路疾患、つまり尿管結石や膀胱炎、血尿など、おしっこにかかわる病気になります。そこで、グランツキャットフードが尿管結石などの下部尿路疾患に対して対策や治療に対して有効かどうかを、株尿路疾患ケア用の療法食とで比較しながら見ていきます。
結論としては、やはり下部尿路疾患対策として作られた療法食との差はあります。
ただし! 決して、グランツキャットフードが下部尿路疾患に悪いキャットフードでなく、むしろ健康な猫に対しては非常に優れたフード、ということは確認しておきます。こちらで特にお伝えしたいことは、下記になります。
こんにちは! 本記事の執筆者「ペットフード編集部 ナカジ」といいます。 我が家の猫は、もう何代目か。今回は、三毛の野良ちゃん。ちょうど親父がなくなったときに、実家の前で見つけた子。しっかりと健康に長生きしてもらいたいとねがいつつ。 当サイトではアフィリエイト広告を利用しておりますが、ごゆっくりとご覧ください。 |
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グランツキャットフード総合評価
項目 | 評価 |
総合評価 | |
原材料 | |
栄養バランス | |
無添加・アレルゲン | |
コスト | |
獣医推薦 | |
製造、管理 |
こちらの数値の根拠としては、詳しくは、グランツの口コミ記事にて詳しく記載していますので、そちらを参照いただければとおもいます。
猫の下部尿路疾患の病状である尿路結石、膀胱炎とは?
下部尿路疾患の尿管結石とは?
さて、私は残念ながら獣医ではありませんので、こちらは我が地元愛知県のオリバ犬猫病院さんの説明が非常にわかりやすかったので、そちらを引用します。
膀胱から尿道までの病気の事を言います。下部尿路疾患はストレス、食事(フード)の質や飲水量が少なくなる事で膀胱炎、尿結石のリスクが高まります。確認が多い結石はストルバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)結石、シュウ酸カルシウムと2種類あります。
結石の材料になるカルシウム、マグネシウムなどのミネラルの量を調節してないフード、ミネラルが多い煮干し等のおやつをあげている子は要注意です!
※引用元:オリバ犬猫病医院「冬に多い猫の下部尿路疾患の症状と原因、治療法について」より
尿路疾患の代表例として、膀胱炎に尿結石となるわけですね。特に、尿路結石は多いようです。そしてのそ原因は、ミネラルの偏りから結晶化されやすくなります。
このストルバイト結石とシュウ酸カルシウム結石は半々ですが、pHによって分かれるようです。
- シュウ酸カルシウム pHが6.0以下で結晶化しやすい
- ストルバイト結石 pHが6.6以上で結晶化しやすい
つまり、空白のpH6.0~6.6であると安全といえるわけですね。また、年齢によっても出やすい結石があるので、その逆をいくフードを与えるのも重要な要素です。
※ペットラインHPより
若いころは、マグネシウムを警戒して、マグネシウムの低い食事、年を取るとphの6以上になるような食事、がよいでしょうか。
下部尿路疾患の一つである膀胱炎とは?
結石ばかりが注目されますが、膀胱炎も下部尿路疾患の一つの症状です。
膀胱炎にもいくつかあり、ひとつは突発性膀胱炎というのがあり、これは原因がわかりません。とにかく猫ちゃんのストレスも含め、環境をみなすしかないでしょう。
もうひとつは、先に挙げた2種類の結石によるものが原因となるものです。ということで、結局のところ、結石をどうするか、というところを注視していくことになります。
猫の尿路疾患の症状は?
では、猫ちゃんの尿路疾患のその症状は、下記のようになります。
- 血尿
- 頻尿(何度もトイレに行く)
- 何回もトイレに行くけど出ない
- 尿がキラキラしている
- 重度の場合、嘔吐、元気がない
※引用元:オリバ犬猫病院「冬に多い猫の下部尿路疾患の症状と原因、治療法について」より
血尿に関してはわかりやすいと思います。あと、嘔吐や元気がない、というのも発見しやすいと思います。
他の頻尿や、トイレに行くけど出ない、尿がキラキラしている、は注意深く観察していないとわからないと思います。
なので、どれだけ買っている猫ちゃんをしっかり見ていいるか、が重要になってきそうです。なるべく早く、適切な治療を受けさせてあげたいですよね。
尿路疾患の治療方法
さて、その尿路結石の治療方法なんですが、下記のように書かれています。
尿結石の種類によっては療法食、尿酸化剤などで溶けるものもあります。
また、尿検査で細菌感染が疑われる場合は抗菌薬の投与を平行して行います。
結石を除去した後も結石は形成されるため、半永久的に療法食でのコントロールが必要になります。療法食の種類は多くある為診察を行った上で療法食を選択します。
※引用元:オリバ犬猫病院「冬に多い猫の下部尿路疾患の症状と原因、治療法について」より
結石は何らかの方法で取り出すのはわかります。溶けるものもあるようですが、切開して取り出すものもあるようです。いずれにせよ、まずは体内から石をなくす、これはわかりやすいと思います。
ただ、その後も、再発を防ぐために、療法食でコントロールが必要になる、とのことです。これは獣医さんに相談して、ほんとに必要な処置をしないといけないでしょう。
で、ここで療法食、が出てくるわけですね。
尿路疾患の対策は?
こちらもオリバ犬猫病院の対策を見ていきましょう。
- 飲む水の量を増やす工夫をする
- ウェットフードに変えてみる
- おしっこの病気に配慮したフードに変える
こちらでは、とにかくおしっこをさせなさい、ということですね。体内にミネラルが残ることで、それが結石として固まって蓄積していきますので、それが起きにくくする、ということになります。
1については、なかなか猫は水を飲まないので、氷を浮かべるとか、遊ばせながら飲ませるなどの工夫もあると思います。
2のウェットは、食事自体に水分を多く持たせる、ということですね。
3については、ナトリウムを多く含むフードを与えることで、水を摂取したくなるようにする、ということになります。
とにかく、水分を多くとらせて、おしっこをしっかり出させましょうということですね。
また、こちらに加えて、そもそもの原因としてミネラルのバランスが悪いことでも蓄積しやすいのはありますので、ミネラルのバランスが良いキャットフードであることも重要な要素だと思います。
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グランツキャットフードは下部尿路疾患、尿路結石、膀胱炎の対策、治療に適しているか?
尿路結石に適したキャットフードとは?
では、猫ちゃんが尿路疾患になってしいまっているとわかったら、療法食というように食事から気を付けなくてはいけなくなるとのことで、どういったキャットフードなら適しているのでしょうか。
- ミネラルがバランスよく配合されていること
- 尿を出しやすいフードであること
- pHに配慮した食事であること
ここでようやくグランツキャットフードが関係しそうなものが出てきました。上記の内容を見たときに、グランツキャットフードはどうでしょうか。
グランツキャットフードとは?
グランツキャットフードの基本情報
まずは、グランツキャットフードの一般的な情報から記載していきます。こちらではお値段やどういったフードなのかをわかりやすくまとめてみました。
項目 | 内容 |
内容量 | 1.5kg(500g×3袋)チキン・サーモン、チキン、サーモンの3種類 |
価格 | 300gサンプル:550円(送料無料) 通常購入:4,950円 定期購入:購入回数に応じて4,450~3,960円 ※販売は3袋から ※12回目以上で20%オフ ※3種類とも同額 |
1kg当たりの単価 | 2,640~3,300円 |
5kgの成猫の1日の餌代 | 給与量74g 1日あたり 195~244円 |
対応年齢 | チキン+サーモン:全年齢 チキン、サーモン:1歳以上 |
カテゴリ | 総合栄養食 |
原産国 | フランス |
タイプ | ドライフード |
粒の大きさ | 約7mm 三角 |
主原料 | チキン、サーモン ※たんぱく質原料60%以上 |
カロリー | 358、361kcal / 100g |
特徴 | ・グレインフリー ・着色料、香料不使用 ・魚、肉を60%以上配合 ・チキン+サーモン、チキン、サーモンの3種類 |
賞味期限 | 未開封:製造日より12か月 |
販売会社 | GRANDS株式会社 |
住所 | 東京都千代田区東神田1-16-7 東神田プラザビル4F |
電話番号 | 0120-346-176 |
公式サイト | https://grands-pets.com/cat-gr-gfall-tk.html |
販売会社ホームページ | https://grands-pets.com/ |
以上がグランツキャットフードの基本情報になります。
記載通り、ドライフードとなります。水分をより取りやすく、という意味では、お水からしっかりとるように、となります。
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グランツキャットフードの原材料
尿路疾患に関して、いい材料、悪い材料、といっても材料からはすぐにわかりませんが、まずはこんな材料を使っている、ということになります。
脱水チキン 30.00%、フレッシュチキン 15.00%、脱水サーモン 14.00%、チキンファット 10.00%、チキンプロテイン 2.00%、サーモンオイル 0.80%、さつまいも、じゃがいも、エンドウ豆、チコリ、マンナンオリゴ糖、ビール酵母、ユッカエキス、クランベリー、ブロッコリー、ブルーベリー、グルコサミン、コンドロイチン、ビタミン類(A、D3、E)、アミノ酸類(タウリン、L-カルニチン)、ミネラル類(銅、ヨウ素、鉄、マンガン、セレン、亜鉛)
脱水チキン 27.00%、フレッシュチキン 25.00%、チキンファット 7.00%、チキンプロテイン 6.00%、サーモンオイル 0.80%、さつまいも、エンドウ豆、ひよこ豆、チコリ、ビール酵母、マンナンオリゴ糖、クランベリー、ブロッコリー、ブルーベリー、ユッカエキス、スピルリナ、グルコサミン、コンドロイチン、ビタミン類(A,D3,E)、アミノ酸類(タウリン,L-カルニチン)、ミネラル類(銅,ヨウ素,鉄,マンガン,セレン,亜鉛)
フレッシュサーモン 25.00%、脱水サーモン 21.77%、チキンファット 5.22%、チキンプロテイン 2.00%、サーモンオイル 1.94%、エンドウ豆、さつまいも、ベジタブルファイバー、ポテトスターチ、ポテトプロテイン、チコリ、ビール酵母、マンナンオリゴ糖、クランベリー、ブロッコリー、ブルーベリー、ユッカエキス、スピルリナ、グルコサミン、コンドロイチン、ビタミン類(A,D3,E)、アミノ酸類(タウリン,L-カルニチン)、ミネラル類(銅,ヨウ素,鉄,マンガン,セレン,亜鉛)
たんぱく質原材料を70%以上使っている、非常に贅沢なキャットフードですし、他の食材もいろいろな種類が用いられているので、出来上がりも素晴らしいフードであると予想されます。
クランベリーはphを調整する食材
そのなかでも、赤文字にした「クランベリー」ですが、こちらはpHを調整することのできる食材で、主に酸性、つまりは、ストルバイト結石ができにくい、シュウ酸カルシウムができやすい、側に寄せます。ただし、pH自体はキャットフード全体、出来上がりの状態で考える必要はあります。
あとはミネラル類も使われているようなので、ミネラルバランスは考えられているものと思います。そちらは成分表から読み取るしかありませんね。
グランツキャットフードの成分表
次に、グランツキャットフードの栄養成分についてみてみましょう。原材料の成分通り、かなりたんぱく質が豊富なフードになっています。
成分 | 量 |
||
フード種類 | チキン・サーモン | チキン | サーモン |
粗タンパク質 | 36.00% | 32.00% | 32.00% |
脂質 | 17.00% | 15.00% | 16.00% |
粗繊維 | 4.50% | 4.50% | 4.50% |
粗灰分 | 8.50% | 10.00% | 9.00% |
水分 | 10.00% | 10.00% | 10.00% |
オメガ6脂肪酸 | 0.70% | 2.00% | 2.30% |
オメガ3脂肪酸 | 0.50% | 0.30% | 1.00% |
リン | 1.10% | 1.00% | 1.00% |
マグネシウム | 0.09% | 0.06% | 0.08% |
ナトリウム | 0.60% | 0.60% | 0.90% |
カルシウム | 1.60% | 1.20% | 1.30% |
代謝エネルギー/100g | 361kcal | 358kcal | 361kcal |
マグネシウム量は味により異なってくる
これがグランツキャットフードの成分表となります。マグネシウム量は、味によって異なっています。最も少ないのがチキンになっていますね。チキン・サーモンの66%になっているので、少ないですね。
若いうちはチキン味を上げられるといいかもしれませんね。
ナトリウム量はサーモン味が1.5倍
海水の影響もあったりするんでしょうか。サーモン味がナトリウム量が一番多い値となっています。数値は低いですが、他の味の1.5倍、というと、多いような気がしますね。
水を飲ませたいなら、ナトリウム量の多いサーモン味を上げるとよいでしょうか。
pHについては、おそらく尿路疾患専用の療法食しか計測していないのではないでしょうか。調整素材としてはクランベリーが挙げられますが、フードとしてpHの高い低いを表すものではありません。
ドライフードの中でも水分がおおめです
水を飲まそう、というところでいうと、フード自体に水分が多いのが一番手っ取り早いです。グランツの成分を見ていると、水分10%とありますが、ドライフードで10%は比較的高い数値ではないでしょうか。
総合して、タンパク質の豊富さや、オメガ脂肪酸などをみると、通常に与える食事としては、グランツキャットh-度はほんとに優秀なキャットフードだと思います。
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グランツキャットフードと下部尿路疾患ケア用フードとの比較
それでは、グランツキャットフードをい下部尿路疾患ケア用の療法食と比較していきたいと思います。
「グランツキャットフード」と「ロイヤルカナン ユリナリーS/O ドライ」「ヒルズ プリスクリプション・ダイエット マルチケア」との3つを比較してみました。
全部の原料や成分というわけでなく、上記で挙げた尿路疾患に関係する数値を見ていきましょう。また、同じカロリーを摂る必要がありますので、比較するのにカロリーも掲載しています。
グランツキャットフード | ロイヤルカナン ユリナリーS/O |
ヒルズ c/dマルチケア |
|
水分 | 10% | 6.5 %以下 | 不明 |
マグネシウム | 0.06~0.09% | 成分調整あり | 0.072% |
ナトリウム | 0.6~0.9% | ー | 0.37% |
pH関連 | クランベリー | pH調整あり | pH調整あり |
カロリー | 358~361kcal | 387kcal | 205kcal |
参考にしようとしたのですが、数値の記載がない部分もあります。ロイヤルカナンとヒルズの下部尿路疾患の療法食については、ストルバイト結石、シュウ酸カルシウム結晶ともにできにくい範囲で材料調整を行っている、という説明はあります。
- 水分は、グランツは10%と比較的ドライフードにしては多いと思います。
- ナトリウム量はグランツは療法食の倍あるので、飲みやすいでしょうか。
- マグネシウム量もほぼ同等の値になっていると思います。おそらく、お年寄りの尿管結石、つまりはpHを気にしているということだと思います。
- pHの調整については、グランツキャットフードが天然の原料で調整しようとしていますが、ロイヤルカナン、ヒルズとも人工的に調整で確実かとおもいます。
- カロリーはヒルズのみ低く、同カロリーを摂ろうとするとマグネシウムナトリウム共に多くなりそうなので、与え方に注意が必要です。
というところでしょうか。
グランツキャットフードの下部尿路疾患への影響まとめ
以上が、グランツキャットフードが下部尿路疾患(膀胱炎、尿路結石)に良いか悪いか、と客観できなデータを見てみました。
グランツキャットフードも、療法食もマグネシウム量はそれほど変わらないと思います。これは、療法食はお年寄りの尿管結石をみているのであって、主眼はpHの調整になっているためでしょう。
そういう意味では、若い時はグランツキャットフードも十分対策の域にあるものと思います。
シニアになってきてシュウ酸カルシウムによる結石になってきた場合は、やはりpHを気にする必要があり、その点、pHをコントロールしていないグランツは不利になるでしょう。ただ、クランベリーを使うアド、pHを下げる努力はしています。
また、グランツキャットフードは下部尿路疾患(膀胱炎、尿管結石など)のない、健康な猫にとっては非常に栄養バランスのいいキャットフードですし、下部尿路疾患をケアする目的はなくとも、ロイヤルカナンとヒルズとの比較からも、かなりそれに近い数字を出しているのでは、とおもいます。
他にも、たんぱく質の多さやその原材料の良さ、オメガ脂肪酸、人工着色料や香料の不使用など、キャットフードとしてかなり良質なものであるのもわかります。
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当サイトではその一押しとしてモグニャンをおすすめしていますが、次にカナガンキャットフードや、グランツキャットフードを推しています。
それぞれの口コミ記事が見たい方は、こちらを参照してください。
9.グランツキャットフードの関連記事
10.参考文献・参考サイト
当サイトを作成するにあたり参考にした文献やサイトになります。
- 猫の最適な食餌について
- 環境省_ペットフード安全法基準規格等 [動物の愛護と適切な管理]
- AAFCO(全米飼料検査官協会)
- FEDIAF(欧州ペットフード工業会連合)
- HACCP
- 安全・安心なペットフードをお届けするために(一般社団法人ペットフード協会)
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