猫の健康を守るうえで、肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、数値が悪化しても症状が現れにくい厄介な存在です。
しかし、血液検査でALTやASTといった肝酵素の数値が高いと判明した場合、放置は禁物。早めの食事改善がカギとなります。
本記事では、猫の肝臓数値を下げるためにおすすめのキャットフードを厳選して紹介するとともに、肝機能が悪化する原因や対処法についても解説します。
なお、肝疾患の仕組みについて詳しくは、日本獣医師会の肝臓病に関する解説ページも参考になりますので、あわせてご覧ください。
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1.猫の肝臓数値が高いとは?【ALT・ASTとは何かも解説】
猫の肝臓は、解毒・栄養代謝・免疫機能などを担う重要な臓器です。特にALTやASTといった肝酵素の数値は、肝臓のダメージを示す指標として用いられます。
この章では、猫の肝臓の働きとともに、ALT・ASTの意味や異常値の際に見られるサインをわかりやすく解説します。
肝臓の役割と猫における重要性
肝臓は体内の解毒・代謝・免疫を担う重要な臓器で、猫の健康維持に欠かせません。
肝臓の役割 | 内容 |
---|---|
解毒 | 体内の有害物質を分解・排出 |
栄養代謝 | タンパク質・脂質・糖質の代謝に関与 |
胆汁の生成 | 脂肪の消化吸収を助ける |
免疫サポート | 病原体の排除に関わる |
ALT・ASTとは?基準値と高値のときの症状
ALT・ASTは肝細胞から放出される酵素で、肝臓ダメージの指標として用いられます。
指標 | 正常値(IU/L) | 高値の意味 |
---|---|---|
ALT | 20~107 | 肝細胞の破壊(急性・慢性) |
AST | 18~51 | 肝臓だけでなく筋肉などの炎症も反映 |
※基準値は検査機関により異なる場合があります。
数値が高いときに見られる猫のサイン
肝酵素の異常値でも症状が出ないことがありますが、進行すると以下のような兆候が現れます。
主な症状一覧(箇条書き):
- 食欲不振・体重減少
- 嘔吐・下痢
- 黄疸(耳や目が黄色くなる)
- 元気がない・動きが鈍い
- 被毛のパサつき
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2.猫の肝臓数値が高くなる原因と日常のリスク
猫の肝臓数値が高くなる原因は、病気だけでなく日々の生活や食事にも潜んでいます。知らずに与えているフードやサプリメント、また加齢や薬剤の影響も無視できません。
この章では、肝臓に負担をかける主な要因を3つに分けて整理し、日常生活での注意点をわかりやすく解説します。
フードやサプリによる肝臓への負担
保存料や添加物、過剰なたんぱく質や脂質は、猫の肝臓に大きな負担をかけることがあります。
成分・特徴 | 負担の内容 |
---|---|
化学合成の保存料(BHAなど) | 解毒処理に負担がかかる |
着色料・香料 | 毒素として処理されやすい |
高脂肪・高たんぱく | 肝機能が弱っていると代謝が追いつかない |
適量を超えたサプリメント | 成分が蓄積し肝機能に影響を与える可能性 |
ウイルス性疾患や毒素・薬剤の影響
感染症や薬の副作用、有害物質の摂取などが、肝臓に炎症を引き起こす原因になることがあります。
代表的な原因とリスク例:
- ウイルス性肝炎(猫伝染性腹膜炎など)
- カビ毒(カビの生えたフード)
- 農薬や家庭用洗剤の誤飲
- NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)や抗生物質の副作用
- 解熱剤の成分(人用のアセトアミノフェンは特に危険)
加齢による肝機能低下と慢性疾患
猫も年齢を重ねると肝機能が自然と低下し、慢性的な疾患につながりやすくなります。
加齢とともに起きやすい変化:
年齢 | 変化 |
---|---|
7歳以上 | 肝細胞の再生能力が低下 |
10歳以上 | 慢性肝炎や肝硬変のリスクが増加 |
高齢期 | 他臓器(腎臓・すい臓)との複合疾患の可能性 |
慢性疾患と肝臓の関係(箇条書き):
- 慢性腎臓病との併発で毒素処理が複雑に
- 甲状腺機能異常による代謝負荷
- 糖尿病による代謝性肝障害
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3.猫の肝臓数値を下げるための対策【食事・生活編】
猫の肝臓数値が高いと診断されたら、まず見直すべきは「食事」と「生活環境」です。肝臓は再生能力のある臓器のため、適切なケアを行えば数値が改善する可能性もあります。
この章では、肝臓に優しい食事の選び方から、ストレスや肥満対策、療法食・サプリメントの取り入れ方まで、日常的にできる実践的な方法を紹介します。
まずは食事から!肝臓ケアの第一歩
猫の肝臓に負担をかけないためには、栄養バランスと原材料に配慮したフード選びが大切です。
肝臓に配慮したキャットフードの特徴:
特徴 | 解説 |
---|---|
高品質なたんぱく質 | 分解・吸収しやすく肝臓に負担をかけにくい |
低リン・低ナトリウム | 代謝の負担を減らす(特にシニア猫向け) |
添加物不使用 | 解毒の必要がない分、肝臓への負荷が軽減 |
抗酸化成分(ビタミンEなど) | 肝細胞の酸化ストレスを軽減 |
ストレス・肥満・薬剤のコントロールも重要
肝臓への負担は食事だけでなく、日常的なストレスや体重、薬の影響によっても高まります。
対策ポイント(箇条書き):
- ストレス管理: 静かな環境・多頭飼いの見直し・遊び時間の確保
- 肥満対策: 適正体重の維持(太ると脂肪肝リスク増)
- 薬剤管理: 動物病院で処方された薬のみ使用(人間用薬はNG)
- 環境毒素の排除: 殺虫剤、芳香剤などの化学物質に注意
療法食とサプリメントの使い方
療法食やサプリメントは、肝臓の回復をサポートする有効な手段ですが、正しい使い方が重要です。
主な療法食・サプリの特徴:
種類 | 特徴や成分 | 注意点 |
---|---|---|
肝臓用療法食 | 低脂肪・高消化性たんぱく・抗酸化成分配合 | 獣医の指導下で使うべき |
サプリメント | ミルクシスル(シリマリン)・タウリンなど肝機能補助 | 過剰摂取しないよう管理 |
BCAA補助剤 | 筋肉維持をサポートし、肝性脳症のリスクを軽減 | 腎疾患併発時は要注意 |
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4.肝臓の健康維持・予防におすすめのキャットフード8選【市販で購入可】
猫の肝臓疾患は発見が遅れがちだからこそ、日々のフード選びが鍵を握ります。
療法食は獣医師の管理下で使うべきものですが、軽度の数値上昇や加齢による肝機能の低下が心配な段階では、肝臓をやさしくサポートする一般フードが有効です。
ここでは、市販で購入可能な“予防・健康維持目的”のフードをご紹介します。
- モグニャンキャットフード
肝臓にやさしい白身魚主体、毎日安心のナチュラルごはん - カナガンキャットフード(チキン)
グレインフリー×放し飼いチキンで肝臓ケアと体づくりを両立 - グランツキャットフード
低リン・高たんぱく設計で健康な肝機能を守る - ジャガーキャットフード
消化負担を抑えつつ、筋肉と肝臓の健康を両立 - 犬猫生活キャットフード
医師監修で設計された「総合的なやさしさ」フード - ピュリナワン「室内飼い猫用」
手に取りやすい価格で、体内バランスを整える - ニュートロ「ナチュラルチョイス 穀物フリー」
厳選素材と機能性の両立。肝臓にもやさしい安心設計 - アカナ ライト&フィット
カナダ発、低脂肪&高たんぱくで脂肪肝ケアにも有効
おすすめ1:モグニャンキャットフード
肝臓にやさしい白身魚主体、毎日安心のナチュラルごはん
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白身魚を65%以上使用し、高品質なたんぱく質とグレインフリー設計が特長。
リン約1.1%、オメガ3脂肪酸2.5%、オメガ6脂肪酸1.3%とバランス良い栄養設計。 ローズマリー抽出物で酸化防止し、人工添加物不使用。全年齢対応で高たんぱく・低カロリーな点が、肝臓ケアに最適です |
肝臓サポート要素への評価
要素 | 評価 | コメント |
---|---|---|
高品質たんぱく質 | ◯ | 白身魚65%、27%以上のタンパク質 |
低リン設計 | ◯ | リン1.10%、適切な管理 ◆ |
抗酸化成分 | ◯ | タウリン・ビタミンE含有、酸化防止剤にローズマリー抽出物使用 |
オメガ3脂肪酸 | ◯ | オメガ3 2.5%、オメガ6 1.3% |
無添加設計 | ◯ | 香料・着色料・保存料不使用、グレインフリー |
おすすめの猫(肝臓ケアが必要な状態)
- 軽度〜中程度の肝数値上昇があり、獣医師の経過観察をしている猫
- 加齢により消化力や代謝力が低下し始めている高齢猫
- グレインフリーや自然派志向の飼い主さんが選びたい猫
モグニャンは、白身魚×高たんぱく×低リン×抗酸化×無添加を満たしており、肝臓への負担を抑えつつ栄養補給できます。
療法食ほどの制限がないことから、初期の肝臓ケアや日常のサポートに非常に適しています。
\プレミアム系のフードで総合評価は一押しです!/モグニャンキャットフードの公式サイトはこちら
当サイトでもモグニャンキャットフードの実食レビューと口コミをまとめた記事もありますので、そちらも参考になればと思います!
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おすすめ2:カナガンキャットフード(チキン)
グレインフリー×放し飼いチキンで肝臓ケアと体づくりを両立
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放し飼いチキンを乾燥肉と生肉合わせて60%以上使用。
グレインフリー・人工添加物不使用で、粗タンパク34%以上・オメガ3脂肪酸0.82%・リン1.1%、カルシウム1.58%。 栄養バランス重視、全年齢対応、高嗜好で健康維持と代謝サポートに強みがあります |
肝臓サポート要素
要素 | 評価 | コメント |
---|---|---|
高品質たんぱく質 | ◯ | チキン60%以上で高タンパク |
低リン設計 | △ | 明記なし・やや高タンパクゆえ注意 |
抗酸化成分 | 〇 | タウリン・ビタミンE含有、クランベリー等に期待値あり |
オメガ3脂肪酸 | △ | サーモンオイル1.2%使用、0.82%含有 |
無添加設計 | ◯ | グレインフリー・合成不使用・香料着色料不使用 |
おすすめの猫
- 活動量が多く筋肉維持を重視したい猫
- 動物性たんぱく質を主力とするフードを好む猫
- 肥満傾向がなく、やや痩せ気味の若猫
非常に嗜好性が高く、パワフルな猫に向いていますが、肝臓サポートという点では、リン量と抗酸化成分の記載が少ないため、併用ケアが必要です。
\良質なたんぱく質にバランスを考えたおすすめフード/カナガンキャットフードの公式サイトはこちら
カナガンキャットフードの最も安い定期便の詳しいっ情報もまとめましたので、参考になればと思います。
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おすすめ3:グランツキャットフード
高齢猫の肝臓を守る、やさしく消化できる一皿
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グレインフリー設計で、動物性たんぱく質を75%使用。
フレッシュチキンやサーモン、サツマイモ・ブロッコリーなど栄養豊富な素材を厳選し、小粒で老猫にも食べやすい仕様。 人工添加物不使用で、AAFCO・FEDIAF基準を満たす安全品質。お試しサンプルもあり、味のローテーションもしやすい構成です |
肝臓サポート要素
要素 | 評価 | コメント |
---|---|---|
高品質たんぱく質 | ◯ | チキン・サーモン類で構成比65%・粗タンパク質38% |
低リン設計 | ◯ | リン:1.0%以上、グレインフリー・肝臓ケア配慮 |
抗酸化成分 | 〇 | ブロッコリー・βカロテン含有・タウリン、ビタミンE配合 |
オメガ3脂肪酸 | 〇 | オメガ3脂肪酸 1.00%以上(サーモン味) |
無添加設計 | ◯ | 保存料・着色料・香料不使用 |
おすすめの猫
- 軽度〜中程度で肝数値が気になる猫
- 高齢猫、歯や咀嚼力の弱い猫
- グレインフリー・無添加志向の飼い主
老猫にも与えやすい小粒と消化配慮が魅力。肝臓への特化はやや控えめですが、日常ケアとして安定した選択肢になります。
\初回お試しは980円と非常に購入しやすい価格でおすすめ/グランツキャットフードの公式サイトはこちら
グランツキャットフードは1パック500gが980円でお試しできる初回限定購入もあります! 非常にお試ししやすい内容となっておりますので、是非トライしてみてください!
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おすすめ4:ジャガーキャットフード
消化負担を抑えつつ、筋肉と肝臓の健康を両立
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動物性原料を80%使用し、チキン・鴨・サーモン・マス配合の高タンパクラグジュアリーフード。
ビルベリー・クランベリー・フェンネルなど天然素材による抗酸化サポートが特徴で、グレインフリー&ヒューマングレード品質。 スペクトラム分析など徹底した品質管理と産地トレーサビリティが安心設計です |
肝臓サポート要素
要素 | 評価 | コメント |
---|---|---|
高品質たんぱく質 | ◯ | 動物性たんぱく中心 |
低リン設計 | ◯ | リン:明記なし、グレインフリー・肝臓ケア配慮 |
抗酸化成分 | △ | ビルベリー(アントシアニン)・フェンネル(ケルセチン)配合・タウリン・ビタミンE含有、酸化防止剤にローズマリー抽出物使用 |
オメガ3脂肪酸 | △ | 明記なし、魚由来期待 |
無添加設計 | ◯ | 無添加・小粒設計 |
おすすめの猫
- 肥満傾向があり脂肪肝が心配な猫
- 抗酸化ケアを重視する猫
- グレインフリー好みで、嗜好性も重要な猫
高栄養・安全設計で、中高齢猫の肝臓ケアに向く。ただしリン値には配慮が必要な場合、療法食との併用指導が望ましいです。
\とにかくたんぱく質量の高さと材料でおすすめするなら!/ジャガーキャットフードの公式サイトはこちら
ジャガーキャットフードの栄養や口コミなどをまとめた記事もありますので、そちらも参考になればと思います。
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おすすめ5:犬猫生活キャットフード
医師監修で設計された「総合的なやさしさ」フード
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国産の生鶏肉と金沢港の鮮魚に、緑イ貝エキスや乳酸菌、マグロオイルなどオメガ3源を配合。
グレインフリー&人工添加物不使用で、食物繊維や抗酸化成分もバランス良く含まれる全年齢対応フードです。 肝臓だけでなく腸内環境・関節も意識した総合ケア設計 |
肝臓サポート要素
要素 | 評価 | コメント |
---|---|---|
高品質たんぱく質 | ◯ | 国産鶏肉・ニュージーランド牛・金沢魚等 |
低リン設計 | ◯ | 動物性素材が中心でリンの自然な抑制に寄与 |
抗酸化成分 | ◯ | かぼちゃ・にんじん・ブロッコリーなど豊富 |
オメガ3脂肪酸 | ◯ | マグロオイルなどEPA・DHA供給源あり |
無添加設計 | ◯ | グレインフリー、人工保存料・着色料不使用 |
おすすめの猫
- 軽度〜中等度で肝機能が気になる猫
- 腸内環境や関節など、全身ケアが必要な猫
- グレインフリー・国内素材重視の飼い主さん
肝臓へのやさしさはもちろん、消化・関節・腸内環境も統合的にケアする総合フード。獣医のフォローと組み合わせれば、肝臓サポートの強力な味方になります。
\獲れたて魚や乳酸菌などお腹にやさしいおすすめフード!/犬猫生活キャットフードの公式サイトはこちら
犬猫生活の口コミや情報をまとめた記事もありますので、そちらも参考になればと思います。
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おすすめ6:ピュリナワン「室内飼い猫用」
手に取りやすい価格で、体内バランスを整える
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チキン主体でたんぱく質34%以上。
マグネシウム0.1%・魚油によるオメガ3配合。尿pHコントロールでストルバイト結石予防をサポートしながら、下部尿路と体内バランスを整える室内飼い向け設計の総合栄養食。 肝臓ケアとしてタウリンも含有しています |
肝臓サポート要素
要素 | 評価 | コメント |
---|---|---|
高品質たんぱく質 | ◯ | たんぱく質34%以上、チキン・魚使用 |
低リン設計 | △ | 明記なしだが総合バランス配慮あり |
抗酸化成分 | ◯ | ビタミンE・C・βグルカンなど配合 |
オメガ3脂肪酸 | ◯ | 魚油由来のEPA・DHA含有 |
無添加設計 | △ | 合成添加物不明、一般市販フード基準あり |
おすすめの猫
- 尿路結石リスクがある/過去にストルバイトを発症した猫
- 室内飼育中心で活動量が少なめ・代謝を整えたい猫
- 費用対効果を重視しつつ肝機能もフォローしたい飼い主
第一に下部尿路ケアを重視する設計ですが、タウリンやEPA/DHAの配合により、肝臓にも一定の優しい配慮あり。日常管理フードとして選びやすい選択肢です。
おすすめ7:ニュートロ「ナチュラルチョイス 穀物フリー」
厳選素材と機能性の両立。肝臓にもやさしい安心設計
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アダルト向け穀物フリーフードで、生サーモン・乾燥チキンなど高品質な肉・魚たんぱく源を使用。
たんぱく質33%以上、脂質16%以上、酸化防止にミックストコフェロールやローズマリー抽出物配合。 高タンパク・低炭水化物設計で、ナチュラル志向の飼い主に人気です |
肝臓サポート要素
要素 | 評価 | コメント |
---|---|---|
高品質たんぱく質 | ◯ | 生サーモン・乾燥チキン主原料、たんぱく質33%以上 |
低リン設計 | △ | 明記なしだが魚肉中心の自然素材設計に期待 |
抗酸化成分 | ◯ | ローズマリー・緑茶抽出物使用 |
オメガ3脂肪酸 | ◯ | 魚油(EPA・DHA源)使用 |
無添加設計 | ◯ | グレインフリー・人工香料不使用 |
おすすめの猫
- 活動的/高たんぱくが必要な成猫
- 加齢で代謝バランスがやや低下してきた猫
- 素材重視・自然派志向の飼い主
高タンパク×低炭水化物×自然派素材の組み合わせで、肝臓への負担を減らしつつ代謝や健康維持を助ける設計。尿石対策ではなく肝臓ケアとして日常使いしやすい選択です。
おすすめ8:アカナ ライト&フィット
カナダ発、低脂肪&高たんぱくで脂肪肝ケアにも有効
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カナダ産新鮮鶏肉21%、乾燥鶏肉20%、七面鳥・卵・ニシン・フィッシュオイルが含まれ、高たんぱく35%以上、脂肪11%以上。
高タンパク低脂質の穀物不使用設計で、ダイエットが必要な猫にも対応。ビタミン・ミネラルやEPA/DHA含有で肝臓・代謝・免疫を多面的にサポート |
肝臓サポート要素
要素 | 評価 | コメント |
---|---|---|
高品質たんぱく質 | ◯ | 動物性原料65%以上、たんぱく質35%以上 |
低リン設計 | ◯ | 穀物不使用でリン摂取を自然に制限 |
抗酸化成分 | ◯ | 植物性トコフェロール・ローズマリーなど |
オメガ3脂肪酸 | ◯ | フィッシュオイルによるEPA・DHA含有 |
無添加設計 | ◯ | 穀物ゼロ・人工添加物不使用 |
おすすめの猫
- 肥満傾向で脂肪肝リスクがある猫
- 体重管理と肝臓ケアを同時に進めたい猫
- 活動量が少なく代謝を改善したい猫
高タンパク・低脂肪・低リンの組み合わせにオメガ3と抗酸化成分も備えた設計で、肝臓をいたわりつつ体重管理も可能。肝臓ケアに加えダイエットが必要な愛猫に特におすすめです。
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5.肝臓の病気がある猫におすすめの療法食3選【獣医師指導のもとで使用】
ここでは、あくまで獣医師の診断と指導のもとで使用されるべき療法食を、その目的や特長とともにご紹介します。あらかじめ「病名の診断」や「血液検査結果の確認」が必須であることを前提に、参考情報としてお読みください。
おすすめ1:ロイヤルカナン 猫用 肝臓サポート(ドライ)
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肝疾患・胆管疾患の猫に向けて特別に調整された療法食です。
消化性の高いタンパク質を使用し、銅含有量を制限、カロリー密度も高めてあります。 高エネルギー設計で少量でも十分な栄養補給が可能なため、食欲不振や代謝低下が見られる猫に適しています |
肝臓サポート要素
要素 | 評価 | コメント |
---|---|---|
高品質たんぱく質 | ◯ | 消化性高いタンパク質調整 |
低リン設計 | ◯ | タンパク・銅制限で代謝負担配慮 |
抗酸化成分 | ◯ | 抗活性酸素物質(ビタミンE等)配合 |
オメガ3脂肪酸 | ◯ | 魚油由来のEPA/DHA配合 |
無添加設計 | △ | 酸化防止剤(天然・一部化合)使用 |
おすすめの猫
- 肝不全、慢性肝炎、肝代謝低下など肝疾患が診断された猫
- 食欲不振・体重減少が見られるケース
- 獣医師による診断・指導を受けている猫
獣医師推薦の療法食として定評があり、高エネルギー・消化性重視・銅制限という肝臓管理の三本柱をしっかり押さえた一品です。使用時には獣医との相談とモニタリングが不可欠です。
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おすすめ2:Vet Solution(ベッツソリューション)猫用 肝臓サポート
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グレインフリーの植物性タンパク質をベースに設計された療法食。
銅含有量を制限し、マリアアザミ由来のシリビンで肝細胞の抗炎症・再生を支援。 高カロリー設計で、食が細い猫でも栄養補給が行いやすいのが特長です |
肝臓サポート要素
要素 | 評価 | コメント |
---|---|---|
高品質たんぱく質 | ◯ | 消化にやさしい植物由来タンパク |
低リン設計 | ◯ | 銅および尿素負担が少ない設計 |
抗酸化成分 | ◯ | マリアアザミ(シリビン)、SOD源成分 |
オメガ3脂肪酸 | ◯ | 魚油由来EPA/DHA含有 |
無添加設計 | ◯ | グレインフリー、天然酸化防止剤使用 |
おすすめの猫
- 肝炎、脂肪肝、肝不全など慢性的な肝疾患の猫
- 急性・慢性肝炎、代謝性肝障害がある猫
- 食欲が落ちている猫や繊維調整が必要なケース
植物性タンパク×シリビンの抗炎症成分×高カロリー設計と、肝炎管理に特化したバランス設計。療法食としての条件を整えており、獣医のフォローと併用がおすすめです。
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おすすめ3:Specific FKD 腎心肝アシスト(猫用)
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腎・心・肝疾患に対応する総合調整療法食。
低たんぱく・低リン・低ナトリウム設計で、肝臓粉症や肝硬変など複合的な臓器ケアが可能。高カロリー・高消化性・バランス維持を考慮した設計です |
肝臓サポート要素
要素 | 評価 | コメント |
---|---|---|
高品質たんぱく質 | △ | 低たんぱく設計、肝代謝軽減意図 |
低リン設計 | ◯ | 腎ケアと連動する低リン仕様 |
抗酸化成分 | △ | 特記なし(総合サポート型) |
オメガ3脂肪酸 | △ | 記載なし |
無添加設計 | △ | 機能調整型で一般添加物仕様の可能性あり |
おすすめの猫
- 肝臓だけでなく腎・心疾患が併発している猫
- 複数臓器調整が必要な中高齢または慢性疾患猫
- 我流ではなく獣医管理下での包括的フォローが望ましい場合
肝臓・腎臓・心臓疾患を総合的にケアできる調整食ですが、特定臓器への専門療法食ほどの特化性はありません。複合症例に対する獣医指導下での使用が適しています。
Specific FKD 腎心肝アシストの販売サイト(楽天市場)
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6.肝臓ケアキャットフードの選び方【獣医が教えるチェックポイント】
猫の肝臓ケア用フードは、ただ「肝臓にやさしい」と書かれていれば良いわけではありません。重要なのは、肝機能に配慮した成分設計と栄養バランスです。
この章では、獣医師が実際にチェックするポイントに基づいて、「たんぱく質の質と量」「リン・ナトリウムのコントロール」「抗酸化成分と肝臓サポート成分」の3つの観点から、フード選びで見るべき要素を解説します。
たんぱく質の質と量に注目
肝臓が弱っている猫には、消化しやすく高品質なたんぱく質が必要です。量より“質”が重要です。
チェックポイント表:
項目 | 理想的な内容例 | 避けたい内容 |
---|---|---|
原材料名 | チキン・ターキー・白身魚など明記 | 肉副産物・ミールのみ |
加工の仕方 | 低温乾燥・エアドライ | 高温処理の油脂混入品 |
含有量の目安 | 成猫で30~35%程度(フード全体比率) | 不明瞭または過剰 |
リン・ナトリウムのコントロール
リンやナトリウムは、肝機能や腎機能に影響するミネラル。制限することで肝臓の負担を軽減できます。
ポイント:
- リン: 0.5~0.9%以下(ドライフードの場合が目安)
- ナトリウム: 0.2~0.4%程度が適正
- 無表示や高数値は要注意(ミネラル過多による代謝負担)
補足: シニア用や肝臓病用の療法食は、これらの数値がコントロールされているものが多く安心です。
抗酸化成分・肝臓サポート成分に注目(タウリン、ビタミンE、ミルクシスルなど)
肝細胞の酸化ストレスを抑えるため、抗酸化成分や肝臓サポート成分が豊富に含まれているかが重要です。
代表的な成分とその作用:
成分 | 主な働き |
---|---|
タウリン | 胆汁酸の生成を助け、肝機能維持に役立つ |
ビタミンE | 強力な抗酸化作用で肝細胞を守る |
ミルクシスル | 肝細胞の再生を促進する天然成分(シリマリン) |
BCAA | 筋肉の分解を防ぎ、肝性脳症リスクを下げる |
亜鉛 | 解毒酵素の補酵素として働く |
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7.猫の肝臓病を予防・管理するために飼い主ができること
猫の肝臓疾患は、早期発見・早期ケアが何より重要です。症状が出にくい臓器だからこそ、日頃からの観察と予防的ケアが大きな差を生みます。
この章では、定期的な健康診断の重要性や、サプリメントの正しい使い方、さらに肝臓にやさしい生活習慣まで、飼い主が実践できる管理方法を3つの観点から解説します。
定期的な血液検査と健康診断
血液検査は肝臓の数値変化を最も早く発見できる手段。年齢や状態に応じて定期的に受けましょう。
健康診断の目安:
猫の年齢 | 検査頻度の目安 |
---|---|
~6歳 | 年に1回の健康診断(含:血液検査) |
7~10歳 | 年に1~2回(できれば春・秋) |
11歳以上(シニア) | 年に2回以上+尿検査も推奨 |
チェックすべき血液項目(例):
- ALT(GPT)、AST(GOT):肝酵素
- ALP:胆道や肝機能に関与
- 総ビリルビン:黄疸の指標
サプリメントの活用と注意点
サプリメントは肝臓の修復や機能維持を補助しますが、使用目的と用量を明確にしたうえで選びましょう。
代表的な肝臓サポートサプリとその効果:
成分名 | 主な働き |
---|---|
ミルクシスル(シリマリン) | 肝細胞の再生促進、抗酸化作用 |
SAMe(S-アデノシルメチオニン) | 解毒酵素の活性化、肝臓の抗炎症作用 |
タウリン | 胆汁の生成を助け、脂肪肝の予防 |
L-カルニチン | 脂質代謝の促進、エネルギー効率の向上 |
注意点:
- 獣医師の指導のもと使用することが望ましい
- 人間用サプリや過剰投与は逆効果になることも
肝臓にやさしい暮らしの工夫(静かな環境、水分摂取、肥満管理)
日々の暮らし方そのものが、猫の肝臓の健康に大きく影響します。以下の点を意識して環境を整えましょう。
肝臓にやさしい生活の工夫(箇条書き):
- 静かな環境を用意: 急な物音や来客によるストレスを軽減
- 新鮮な水の設置: 水分摂取で代謝・解毒をサポート
- 肥満予防: 太ると脂肪肝・代謝性疾患のリスク増
- バランスの良い食事: 無添加・高品質なフードを意識
- 定期的な軽い運動: 血流促進とストレス解消に
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8.まとめ|猫の肝臓数値が高いときは早めに食事でケアを!
猫の肝臓は再生力がある反面、初期の不調には気づきにくい臓器です。だからこそ、血液検査で肝臓数値(ALT・AST)が高いとわかった段階での食事ケアが重要になります。
普段のフードを見直すことで、負担を減らし、回復をサポートすることができます。ここで紹介するおすすめキャットフードを参考に、愛猫に合った肝臓ケアの第一歩を踏み出しましょう。
おすすめフードで肝臓にやさしい毎日を
フードの見直しは、猫の肝臓数値を下げるための最も効果的な方法のひとつです。
まとめポイント:
- 高品質なたんぱく質&低リン・低ナトリウムを選ぶ
- タウリン・ミルクシスルなど肝臓サポート成分入りが◎
- 継続できる嗜好性とコスパも重視
- 肝臓ケア用療法食は獣医師と相談して導入
気になる症状があれば、獣医師への相談を忘れずに
食欲低下や体重減少など、些細な変化でも早めに動物病院で相談しましょう。
相談の目安となる症状:
症状例 | 対応すべき理由 |
---|---|
食欲不振・元気がない | 肝炎や肝脂肪の初期症状の可能性あり |
黄疸(目や耳が黄色い) | 肝臓や胆道の深刻なトラブルのサイン |
嘔吐や下痢の頻発 | 解毒機能の低下が影響していることもある |
水をよく飲む/多尿傾向 | 腎疾患との併発や代謝異常の疑いがある |
9.参考文献・参考サイト
当サイトを作成するにあたって参考にした文献やサイト
コメント